10月10日説教のあらまし
使徒言行録10:23b~48
「ペトロがこれらのことをなおも話し続けていると、御言葉を聞いている一 同の上に聖霊が降った。」(10:44)
ペトロはカイサリアにいるコルネリウスを訪ねました。コルネリウスは ローマの人でしたが、ユダヤの神様を深く信じていました。おそらく、何 か深い苦しみを抱えていたのでしょう。彼はペトロを見ると、「自分は今、 神の言葉を聞こうとして神の前にいるのだ」と言ってひれ伏しました。ペ トロはコルネリウスからこれまでの経緯を聞き、イエス様について語り始 めました。
するとその言葉の途中で、聞いていたコルネリウスたちに聖霊 が降ったのです。
聖霊を受けたことで、コルネリウスの苦しみが解決されたかどうかは分 かりません。しかし彼が、苦しみの中にあっても、その苦しみの中を、誠 実に生きていくようになったことは確かです。聖霊は私たちに「生きる」 ことを促して下さる御方だからです。
私たちはしばしば「自分らしく生き る」ということを言いますが、「自分」というものははじめからそこにある のではなく、実際に生きた後に作られていくものです。最後まで生き切っ た時に、振り返ってみればそこに「自分」ができているのです。
だから私 たちは、まず「生きる」ことが大切です。
聖霊は私たちに「弱くてもいい、
失敗してもいい、あとは私が引き受けるから、あなたはただ誠実に生きよ」
と言ってくださいます。この聖霊に導かれて生きることで、私たちはどん
な苦しみの中も「自分らしく」生き抜いていけるのです。
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