9月26日説教のあらまし
使徒言行録10:9~23a、イザヤ書55:8~11
「 天が地を高く超えているように/わたしの道は、あなたたちの道を/わた しの思いは/あなたたちの思いを、高く超えている。」(イザヤ55:9)
あるときペトロが幻を見ました。あらゆる動物が入った入れ物が天から 下りてきて、「屠って食べなさい」という神様の声が聞こえたのです。しか しペトロは、自分は汚れた物は何一つ食べたことはないと言って断りまし た。
すると神様は、「神が清めた物を、清くないなどと、あなたは言っては ならない」(15)とおっしゃいました。
考えてみれば、ペトロの言っている ことはおかしなことです。律法を与えておられる神様が「食べなさい」と 言っておられるのに、「いや、聖書には食べてはいけないと書いてあるから、 私は食べません」などというのは、本末転倒なのです。しかし、案外私た ちもこういうことをしてしまっているのかもしれません。 このような、聖書の言葉を勝手に絶対化してしまっていることに、自分 で気づくのは困難です。ではどうすればいいのか。
私は聖書の中で、「これ
はこういう意味だ」とはっきり分かるところではなく、「よく分からない」
と感じるところが大事だと思っています。「よく分からない」と感じるとこ
ろを、分からないまま抱え続けるのです。するといつか、「ああ、そうか」
と気づかされるときが来ます。その気づきをもとに、もう一度聖書を見直
すと、案外自分が思い込みにとらわれていたことが見えてきます。そのよ
うにして、私たちはさらなる神様の豊かさを知らされていくのです。
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